(この記事は約2,700字です)
解説の前に、ブログの記事の書き方や運営のエッセンスが凝縮された良書をご紹介します。
「沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘—」と「沈黙のWebマーケティング ─Webマーケッター ボーンの逆襲─ アップデート・エディション」の2冊です。
本は分厚いですが、チャット形式なので、さくさくと読み進めることができます。
なお、「沈黙のWebマーケティング」は、2020年9月にアップデート・エディションが発売されました。
すでに読んだことがある方も、変更点を比較したり、復習を兼ねて読んでみるのもよいかもしれません。
記事の構成について
ブログにおいて構成とは、設計書を作ることです。
作るのに時間がかかりますが、頭の中が整理されますのでオススメです。
設計書を作ることで、記事の内容が行き当たりばったりにならないようにします。
また、全体像をみることができるので、流れや説明のおかしなところを見つけやすくなります。
設計書でチェックできる主な点は次のとおりです。
- 記事全体の流れや見出しにおかしな点はないか?
- 内容が矛盾していないか?
- キーワードの答えになっているか?
設計書でまず着手するのは、記事の方向性を決めることです。
方向性を決めるために必要な要素は次の3つです。
キーワードの選定
ユーザーは「キーワード」で検索して、表示された記事で解決しようとします。
言い換えれば、キーワードは「ユーザーの悩みが集約された言葉」です。
私たちは悩みや調べたいことがあるから検索しますよね。
「ユーザーの悩みが集約された言葉」を解決することが、記事の価値を高めます。
想定読者の設定
想定読者として記事の「ペルソナ」を設定します。
ペルソナとは架空のユーザー像です。
設定することで、読者を具体的にイメージできるようになり、記事を書くのが楽になります。
主な設定内容は下記のとおりです。
- 性別
- 年齢層
- 職業
- キーワードで検索する目的
- 悩みを解決したあとに提供すると役に立つ情報
「誰」の問題を解決するかで、記事の文章表現も変えていかなければなりません。
競合サイトの分析
ブログの記事は読者の悩みを解決するためにあります。
Googleはユーザー第一主義を掲げており、ユーザーの役に立っていると考える記事を上位表示します。
上位表示されている記事は、多くの読者の悩みを解決した記事とも言えます。
競合サイトの分析を行うことで、ユーザーが求めている答え方を知ることができます。
主な分析内容は下記のとおりです。
- 競合サイトを表示したキーワード
- 競合サイトの順位
- 記事のタイトルと見出し
- 記事を読んで解決したこと
- 記事を読んで不満に感じたこと
競合サイトを分析することで、記事の品質を高めることができます。
記事を具体化する要素について
前述のとおり、ブログ記事の方向性の要素は次の3つです。
- キーワードの選定
- 想定読者の設定
- 競合サイトの分析
方向性が決まったところ、記事を具体化していきましょう。
具体化するものは次の下記の3つです。
タイトル(title)
タイトルは、検索結果でまず表示される言葉です。
ユーザーがまず目にするので、記事を一言で言い表したものにします。
全角30文字以内でおさめると、全文が表示され、それ以上ですと、以降は「…」と表示されます。
そして「キーワードの選定」で特定したキーワードをタイトルに必ず入れましょう。
Googleはタイトルがその記事のテーマと認識し、ユーザーもそれを期待しているからです。
メタキーワード(meta keywords)
メタキーワードは、検索エンジン用に記載するものです。
しかし、Googleは「メタキーワードを検索順位を決定づける要素として利用していない」と表明しました。
設定しないのも選択肢の一つです。
設定するなら、「キーワードの選定」で既に特定しているので、そのキーワードを入力することをお勧めします。
メタディスクリプション(meta description)
メタディスクリプションは、検索結果のタイトルの下に表示される説明文です。
通常は120字程度、スマホ版だと60字程度の文字が表示されます。
タイトルと並び記事のクリック率を左右するものです。
なお、未設定の場合やGoogleが不適切と判断した場合は、Googleがページ内に存在する文字を検知して表示します。
もし、設定どおりに表示されていなかったら、文章を見直してみましょう。
まとめ
- キーワードは「悩みが顕在化したもの」。ユーザーの悩みを自分ならどう解決できるか考えましょう。
- ペルソナは「1年前の自分」や「大学時代の友人」など、身近な存在にするとイメージしやすくなります。
- タイトルでユーザーの興味や関心をひき、メタディスクリプションで背中を一押ししましょう。
ペルソナ(persona) | 心理学用語。商品やサービスを利用する架空のユーザー像です。 |
Googleのユーザー第一主義 | Googleが一番大事にしているのはユーザーです。このことを踏まえてサイト運営することが重要です。Googleが掲げる10の事実が参考になります。 <Googleが掲げる10の事実> 1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。 2. 1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。 3. 遅いより速いほうがいい。 4. ウェブでも民主主義は機能する。 5. 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。 6. 悪事を働かなくてもお金は稼げる。 7. 世の中にはまだまだ情報があふれている。 8. 情報のニーズはすべての国境を越える。 9. スーツがなくても真剣に仕事はできる。 10. 「すばらしい」では足りない。 |
検索エンジン(search engine) | インターネットの情報を集めてデータベース化するシステムのことです。現在の主流はロボット型検索エンジンです。①クローリング、②インデックス、③クエリプロセスの順で成り立っています。具体的には、①クローラーが巡回しサイトを発見、②サイトをデータベースに登録、③検索キーワードと関連が高いサイトを検索結果に表示させる、という内容となります。 |